
雅様奉納の記録
敷島
令和元年五月十九日 許波多神社 奉納唱歌 「敷島」 吉野柳
平成から令和へ、移りゆく時代に在っても、変わらないものがあります。
それは、人々が皆の幸せを願い、協力し合う姿です。
平成三十年七月に、広島地方豪雨災害の被災地で、復興の一端を担う一員と成り、多様な分野の人々が努力される姿に、胸打たれる想いが致しました。
人工知能や自動運転機械には到底対応できないであろう大自然の猛威に、毅然と且つ黙々と立ち向かう人々の努力が、素晴らしい復興力となっていました。
人々が皆の幸せを願い、協力し合う姿に、
「敷島」を想起致します。
晴るかす
平成三十年二月十七日 許波多神社 奉納唱歌 「晴るかす」 吉野柳
晴るかすとは、昔の日本の言葉で「晴れ晴れとさせる」という意味です。
雲一つない真っ青な空を見渡せど、心が苦しい人生を生きた時のことを。
心を晴れ晴れとさせる日に、想い返すだろうか。
きっと、想い返すだろう。
全ては大切に踏みしめた私達の足跡なのだから。
証
令和元年十一月三日
許波多神社 奉納唱歌
「証」 吉野柳
朝を迎えて、見渡せば昨日に続く生活がある。
それは、少しも当たり前の事ではない。
祖父に教えられた「足るを知る」の言葉。
この言葉も、多彩な技術や文化、そして国土に至るまで。
この国の人々が惜しみない努力で守り続けた証。
感謝の誠を捧げる歌。
錦
令和元年十一月三日 許波多神社 奉納唱歌 「錦」 吉野柳
人が世の中の繁栄を願い、志をもって生きれば。
色鮮やかな紅葉の秋が訪れる。
この景色は先の代、更には「いにしえ」の時代の人々も見たであろう。
この世への御恩と感謝や、世の「いやさか」を願う姿も同じくして。
祈りの秋。
鳰
令和元年五月十九日 許波多神社 奉納唱歌 「鳰」 吉野柳
日本には、国内最大の湖「琵琶湖」があります。
そこには、千三百年も昔の時代から人々に親しまれ
訪れられている山や川、野原があります。
其処を抜けて湖の畔にさしかかった時、穏やかな湖面に浮かぶ鳰という小さな水鳥の群れを目にするでしょう。
琵琶湖は、鳰の海と呼ばれた時代もあり、その湖畔を取り巻く山脈は、まるで、幸せな結婚をする二人を温かい目で見守る様に佇んでいます。
昔から人々の心に響く風景。